2012.11.25 北区男女共同参画センターでのお話会のこと


もうひとつ、11月にあった重要なイベントについて書かなければいけません。

 

2012年の11月25日、北区男女共同参画「スペースゆう」のパートナ―シップ事業の一環として

開催された「市井に生きるセクシュアル・マイノリティの現在(いま) ~多様な生き方と誰もが生活しやすい地域と社会について考える」という2回続きの講座におよびいただきまして、『セクシュアル・マイノリティが語る、子育て奮闘記』というテーマでお話に上がらせていただきました。

 

これは、レインボーアクションさんが長らく北区の男女共同参画さんに働きかけてくださったおかげで開催された会で、東京の中でも比較的保守的(なのだそうです)の北区さんでは、セクシャルマイノリティの講座などが行われることは初めてのことだったそうです。

 

私もこれまで、セクマイ内部に向けてお話をさせて頂くことは、何度か体験させていただきましたが、こんな公のお役所に近いところでお話をさせていただくのは全くの初めて。私のような、なんというかある意味ただのお母さんがノコノコ人さまの前に出てきて、くだらない話などをしていいのかしら・・・と心配になりましたが、まあ、セクマイと言えども、面白くもない普通の人が出てくるという、いい(悪い?)例になったかしら。。。

 

さて、会は北区男女参画スペース「ゆう」さんで行なわれました。

議員の方や、長く女性問題に関わっていらっしゃる立派な方々も参加してくださって、冷や汗ものではありましたが、多くの方(30名くらいいらしたのではないかと。すみません不確かです)が来てくださいました。中には、人生はじめてセクマイを見ました、と仰るご近所の方もちらほら。

レインボーアクションさんは、さすがに「アクション」する団体さんだけあって、こういう「初めまして」体験を

多く重ねていらっしゃるのだなあ、、と、こちらも感じた体験でした。

 

会はまず、レインボーアクションのふじたさんが、LGBTについてとてもわかりやすい説明をしてくださいました。

この会は、LGBTの意味もご存じない、本当にごくごく一般の方々に向けてのものだったので

まずは30分ほどで、前回(前回は同会場で「セクシャルマイノリティを知る」という講座を開催されたそうです)のおさらいとしてのセクマイ基礎講座。

この講座、とてもわかりやすかったので、もしどこかでセクマイ基礎知識を開催したい・・・とお思いの方は

レインボーアクションのふじたさんにお願いしてみるといいかも・・・(なんて勝手に書いてしまおう)

 

そしてそのあとは、レインボーアクションの島田さんがナビをしてくださって、一時間半ほどお話を。

なぜこんな風に生きることになったのか、セクマイで子育てをしていて感じていること、つらいこと、楽しいこと、

結婚していた頃との違い、共通点などなどをお話していきました。

子育て奮闘記、ということだったんですけれど、少し自分の経緯に寄りすぎてしまった感があり

子育ての話にもっと寄らせるべきだったと今更反省。テーマから外れてしまったんじゃないかなあというのが

気になるところではありますが、こんな感じで、休憩をはさみつつ90分お話をさせて頂いて、最後は質疑応答。

 

いつも質問を頂くと、逆にこちらが「ここが気になるのか!」ということを教えられて

毎回とても楽しいのですが、この日は「セクマイを知ろう」講座だけあって、質問の種類もいつもと違う!

なんというかこう、「恐る恐る」な質問が多いわけです。

長年、ご自身が常識だと思っていたものが突き崩されていく間の質問、とでもいいましょうか。

これがとても面白かったです。

 

こうやって、ひとと「違い」を見つめる時間というのもいいものです。

仮面をかぶっていれば、たぶん私は「違わない」人に見えるのだろうけれど

仮面を脱いで、「違う」一面をことさらに人の前に置いてみる、ということから見えてくるものがあるのを感じました。

世の中には、確かに偏見というものが漂っている、

だけれど、その向こうに、「理解りあう」という光もあるのだ、ということもまた感じられた体験でした。

 

北区の皆様、つたない話を聞いてくださってありがとうございました。

そしてレインボーアクションの皆様、貴重な体験をさせて頂きましたこと、感謝いたします。